ジーンズはいてますか?
ジーンズ売れてますか?
最近はジーンズが売れないそうです。
ぼくが店員をしていた頃はすでに売れない傾向にありましたが、それでも売上を伸ばしているお店もあるわけです。
なぜジーンズの売上が落ちているんでしょうか?
元ジーパンショップ店員として。そして、ひとりのジーパン好きとしての意見を書き記しておこうかなと思います。
●ジーンズが売れない一般的な理由
一般的なジーンズが売れない理由や売れなくても仕方がない理由を考えてみます。
1.不景気だから
ながい期間つづく不景気。そしてデフレだからという理由が考えられます。
これはジーンズに限らず洋服全体について言えるところです。
不景気のとき、「節約」のために洋服はまっさきに削られる項目のひとつと言えます。ファッションとして洋服は娯楽に近いものがありますからね。
それでもジーンズはファッションアイテムとして欠かせないポジションなので、カジュアルな洋服店にはほぼ例外なくおいてあります。しかも、季節を問わずに一年中、販売されています。
逆に言えば、売りあげはたしかにさがってきているかもしれないが、一年中、ずっと需要があるということでもあります。
不景気で売れないなら「安くすればいい」ということでしまむらやユニクロに代表される「ファストファッションの」人気が高まりました。そのユニクロも苦しんでいるようではありますが。
ここでぼくが伝えたいのは「ニ、三千円そこらのジーンズでは、ジーンズの魅力は体験できない・わからないし愛着もわかない」ということです。高いジーンズが良いだとか、安いジーンズはよくないだとか、そういう話ではありません。
その価格である理由をしっかりとお客さまに伝わっているのか?
はじめてジーンズを買うひとにジーンズの良さが伝わっているのか?
ぼくが言いたいことは「ただ値札のついたジーパンを置いているだけなんじゃないの?そりゃ、売れないよね?」そういうことです。
2.ダサい。クさそう。
「ジーンズがダサいから」ということも考えられます。
ここ数年はたしかに清潔感やかわいらしさのあるファッションへの人気がたかまっているように感じます。作業着としてその歴史が始まったジーパンにはない魅力でしょう。
ジーパンで大企業をまわって就職活動する人なんていないですからね。
ただ、考えてみてほしいことは「ジーンズって本当にダサいのか?」ということです。
あの有名なフランスのデザイナー・イヴ・サンローラン氏が、ジーンズについて次のように語っています。
▼501
DAYの背景②
多くのデザイナー、メディアにとっても501は偉大なるスタンダード。
“私がブルー・ジーンズを発明したかった。ブルー・ジーンズの表情は豊かで、セクシーで、シンプル。私が服に求めるものがすべてあるから”(イヴ・サンローラン)#501Day pic.twitter.com/DiEZXC7PHF
— Levi's
Japan (@Levis_Japan) 2017年5月18日
本当にジーンズがダサいのでしょうか?
それは、ダサいはき方しかしたことがないから。あるいは、ダサくはいている人しか見たことがないからではないのか?
ぼくからすると「ジーパンはダサい」「ジーパンはくさそう」という発想そのものが、芸術性に乏しく、ダサい価値観ではないか?と思うわけです。
穿いて色落ちさせていくことで自分らしさがでていくジーパン だからこそ、それをどうやって着こなしていく?色落ちさせていくのか?
すごくファッション性のたかいアイテムだと思うわけです。要するに、ジーパンをはけ!ジーパンを買え!そういうことです。
3.流行りじゃないから
これも理由としてあがりそうです。「流行じゃないから」っていう理由です。
「ジーパン流行ってないしだれも穿いてない」ということだとすれば、ぼくはそれはショップやその店の販売員の責任だと思っています。
というのも...。
ジーンズが売れない本当の理由
ショップ店員をやめてただのジーパンが好きな客ではありますが、ジーパンショップに行くといつも感じていることがあります。
それは、ショップ店員の接客とファッションスタイルのことです。
「ジーンズが本当に好きで好きでたまらん」という店員がいない。それでいてファッション持論もなければ、接客スキルもない、ただ洋服をたたむだけの店員に「ジーパンの良さ」を伝えられるわけがありません。
簡単にいえば「ショップや店員を見てもジーパンがほしくならない」からというのが最大の理由だと思います。
ジーンズが好きでもなんでもない店員が、知らないブランドのはいたこともないジーパンを「このジーパンおすすめです」なんて言っても買うわけがありません。
むしろ、売り上げさがります。だって、信用されませんから。そんな店員は。
店によっては、販売促進活動として新作のジーパンをはいて接客をする店もあります。それはそれで、良いことだと思います。着用すれば良いところや良くないところがわかりますから。
しかし、何も考えることなく、ただ身につけているだけの店員は、かえって中身のないうすっぺらい接客になり、むしろ信用をなくすのでやめたほうがいい。
お客様とおなじ立場になって、自分のお金で、その金額で、買う価値があるものなのか?体験してみるのがもっともいいとおもいます。じゃないと高いのか?安いのか?すらわかりませんから。
店員じぶんたちが高いと思ったものをお客様が購入しますか?「安いね!」って思ってもらうために店員がいるわけです。もういちど、しっかりと考えて接客販売してほしいとおもうわけです。
まとめ
- ジーパンが欲しい人
- ジーパンを買いに来た人
そういう人が買っていくのは当たり前。
販売員のやることは、洋服を買ってもらうことです。店の売り上げのためではありません。
- 「お客様に本当に似合うジーンズを購入していただくこと」です。
- 「購入を迷っている人に買ってもらうこと」です。
- 「お客様にかっこいい自分にであっていただくため」です。
そんな基本的なことすらしない店員のいる店は、正直、なくなってもいいと思います。
なぜなら、それだったらネットで買っても同じですしむしろ、接客されないだけネットショッピングのほうが、時間も効率的で便利で快適だからです。
ジーパンが売れないことをなにか周りの影響のせいにしようとしている雰囲気を感じたので今日は辛口な内容で書いてみました。
ジーパンにふたたびスポットがあたることを願っています。
ではでは。