これ、なんて呼んでます?
ぼくが人生で初めてジーパンを買いに行った時、ジーンズショップの店員さんによって、
- 「ジーパン」
- 「ジーンズ」
- 「デニム」
と、それぞれにちがった言い方をしていたので「ややこしいなぁ」と思ったことを覚えています。
というわけで。
今回は上の洋服の「呼び方」について、このブログで定義を決めておこうと思います。
ただ「定義」と言っても曖昧だったりします。
元来、細かいことを気にしてしまう性格がゆえに、それが理由で疲れやすい人間です。なので、細かいことはあまり気にしないように努めているので、だいたいの感じで次のように使い分けています。
- 縦糸にインディゴ染め・藍染めの糸、横糸に白い糸を使って編まれた生地で、生地そのものを「デニム」
- デニムを使った一般的な(5ポケット,革パッチなどの特徴を有している)パンツは「ジーパン」
- デニムを使ったパンツ全体を一般的な意味で【ジーンズ】
という感じで使い分けています。
というわけで「デニム」「ジーパン」「ジーンズ」についてもう少しだけ詳しく書いてみようと思います。お付き合いくださいませ。
日本でしか通じない!?「ジーパン」の由来について
まずは「ジーパン」です。
ジーパンは『GIパンツ』という言葉からできた「和製英語」とされるのが一般的です。なので、日本人にしか通じません。
「GI」とは、戦後の日本に駐在していたアメリカ兵「Government Issue」の略。
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1アメリカ兵(GI)がはいていたパンツ
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2GIのパンツ
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3じーあい...パンツ...!?
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4ジーパン!!
っていうこと。
ジーパンについてなにも知らなかったショップ店員初期のぼくは『ジーンズパンツ』を略してジーパンだと思っていたのですが、このジーパンという言葉の由来を教えてくれたのはショップ店員になって1ヶ月目。ジーンズにとてつもなくお詳しいお客様から教えていただきました、ちょっと説教気味に(笑)
余談になりますが。
「ジーパン」という言葉を広く伝えたのは、昭和40年代に放送されていた「太陽にほえろ!」というドラマではないでしょうか。
太陽にほえろ!は超人気ドラマで、その中でも特に人気だった松田優作さん(松田龍平・松田翔太の父)演じる刑事のニックネームが「ジーパン」でした。迫力ある演技にくわえて『なんじゃ~こりゃ~』というセリフで有名なジーパン刑事の殉職シーンです。
あ、話がそれました(笑)
「ジーパン」という言葉はあくまで「日本で使われている一般的な呼び名」ということです。
コトバが好きな日本人らしくてぼくはこの「ジーパン」という言葉が好きなんですが、最近はどちらかというと「ジーンズ」という言葉のほうをよく耳にします。
『ジーパンっていう言葉...なんかダサくね?』っていう高校生のお客様もいたなぁー(懐
ジーンズ
ジーンズという言葉はジーパンの老舗「Wrangler(ラングラー)」というメーカーが起源。
当時、よく使われていた「デニムパンツ」に変わる商品名として「ジーンズ」という言葉を使いはじめ、ひろく使われるようになったと言われています。
もともと「ジーンズ」という言葉は使われていました。「ジーン(GENES)」とよばれる生地を使ったパンツという意味で「ジーンズ」と呼んだそうです。「ズ」にはパンツという意味が含まれています。
また、ジーンの語源はヨーロッパ、イタリアのジェノヴァ(GENOVA)とする説が有力です。ジェノバの丈夫な生地、またはそれを着て仕事していた人たちを「ジェイノーズ」と呼んだことが由来とされています。
まとめると、もともと使われていた「ジーンズ」をWranglerが商品名として採用し、一般的に使われるようになったというわけ。
デニム
デニムは「生地」の名称です。
語源は「セルジュ・ドゥ・ニーム(サージ・ド・ニーム)」。その意味は、
- セルジュ:織物
- ドゥ: ~からの / ~の
- ニーム:フランス南部の都市ニーム
ということで、「ニーム産の織物」という意味です。
先程でてきた「ジーン」も生地のこと。
どちらも基本的な生地の特徴としては同じもので、場所や地域によって呼び方が違ったということです。
ジーンズの呼び方・まとめ
今回、紹介したのはあくまで「有力とされている説」のひとつです。
ジーンズは150年近い歴史がありますので、伝言ゲームのようにいろいろな説が生まれ、はっきりとした根拠のある情報がありません。
ですが、ぼくはそれもジーンズの楽しみ方のひとつだと感じています。
- どんな人たちが作ったのだろうか?
- どんな人たちがはいていただろうか?
- 呼び方はどんな風に決めたのだろうか?
そういったことを考えるとワクワクしてしまいます。
呼び名の由来を知り、少しだけでもジーンズに興味をもっていただけたら嬉しいです。
ではでは。