ジーンズはただの作業着、、、なんだか悲しい。
こんにちは、元ジーパンショップ店員です。
コストパーフォーマンスの良さ「より安くてより良いものを」という消費者ニーズにしたがうように、安いジーンズに押されて1万円以上のジーンズは売れない傾向にあります。
安いジーンズが粗悪とは言いませんが、安いジーンズには安い理由があります。高いジーンズには高い理由があるのです。
それを伝えきれていない店員、、、ちゃんとして!っていう話。
●ジーンズの価値を半減させる店員
1万円以上2万円未満のジーンズをあなたは「高い」と感じますか?
ぼくは「3,0000円でもクソたけぇ!」と思うジーンズもあれば、「3万円でもやっす!」と感じるものもあります。リーバイスやエドウィンなど、主要ジーンズブランドを取りあつかうジーパンショップの販売方法。
特に、接客をする販売員に問題があると感じています。
店頭にジーンズを並べて、芸能人がはいたポップを置き、マネキンにはかせる。それだけではゼッタイに売れません。
ぼくが店員をやっていた頃、木村拓哉さんがリーバイス501のイメージキャラクターだったことがあります。ですが「あ。キムタクがはいてるから501を買おっと!」というお客様はいませんでした。
結局、最終的にお客様と直接関わる販売員の姿勢やその店の雰囲気が売れるかどうかに大きく関わっています。そういう意味で販売員の接客には本当に問題があると感じています。
どういうことかと言うと「なぜそのジーンズがその価格なのか?」をまったく伝えられていないので、お客さまには値段が高いだけのジーンズとして伝わっているということです。
ジーンズを買うに至っては「価格以上の魅力」を感じなければゼッタイに買いません。だって、ジーパンなんてなくても生きていけますから。
「試着できますよ」「新作なんです」と言っているだけの店や販売員からは誰も買いません。買いたくありません。
店員の接客次第で3,000円のジーンズに30,000円の価値を感じてくれることだってありうるのです。というか、それが本来のショップ店員がやるべきことなのです。
逆に、30,000円のジーンズに1,000円の価値しか感じないこともありえます。
いまのショップ店員の接客や態度、言動にはそれを感じてしまいます。値段以下の価値しか感じられないものを、いったい誰が買うんでしょうか?
●ジーンズを売りたければエピソードを売れ!
お客様の中にはブランドの背景やコンセプト、ジーンズの製作過程の手間などに共感したり、興味を示してくれる人がいます。うだうだともの知り顔で、ただ長いだけの説明は、ウザい店員の特徴なのでやめましょうね。
そういうことではなく、
- お客様がなにを欲しているのか?
お客様の動作、視線、表情などから、想像をはたらかせ、お客さまの心に刺さる「ヒトコト」をちょろっと投げかけてあげる。そして、まずは「興味をもってもらう」こと。
お客さまのほうからブランドや商品のことを「聞きたくなってしまうようなヒトコト」です。
そこではじめて「エピソード」をうりこんでみるのです。
そこには値段以上の価値がわんさかありますからね。
- ブランドや商品のこと
- ジーンズに対する想い
- 思い出話
- ジーンズ失敗談
はもちろんですが「その店の店員しか知らないお店のお得な情報」もいいですね。「実は来週からセールが始まるんですよ。」とかね。
- 店
- 商品
- ジーパン
なんでもいいので、とにかく興味をもってもらうことが大事なのです。
興味をもってもらうヒトコト、エピソードの内容、伝え方、言葉の選択、声のトーン、、、そういったことをシミュレーションを繰り返して、お客様の都合や性格に合わせた最適な接客を臨機応変におこなっていく。
それがプロというものです。どんな仕事でも、お金をいただく以上はプロなのです。そのためには、とにかくたくさんのお客さまと接し、たくさんの経験を積むことです。
さいごに
お客さまとのコミュニケーションを通じて、信頼されることが大切です。だから、エピソードを売り込んだら、その日、その場で商品を売ろうしてはいけません。
エピソードの目的は、売り込むことではなく、お客様の心にひっかかる「なにか」を残すことなのですから。
ではでは。
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